ウィリアム・プリンス作:ヴィンテージ・バラライカ
ロンドン 1954年製作
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ウィリアム・プリンスは、20世紀の後半にイギリスで広く活躍した製作家です。

ギター製作家としても知られていますが、最も専門としていたのはバラライカの製作でした。
彼が1970年代に出版したバラライカ製作に関する著作は、現在でも重要な資料の一つとして知られています。
(Making Your Own Spanish Guitar, Balalaika, Violin , by  F. W. Lowther with William Prince 
ISBN:    0-85344-033-6 / 0853440336,  Model & Allied Publications)

プリンスのバラライカは以前に一台、装飾の豊かなカスタム品を出展しました。
今回の楽器はシンプルな、より一般的な楽器です。
もちろん、バラライカの専門家による作品らしく、良質の材料を使い細部にまで手を抜かずに作られています。

バラライカというと、ネット上では、楽器としては実用にならないような作品(というかみやげ物)をよく見かけますが、
このプリンスの楽器はそういったものとはまったく異なる、本気のバラライカです。

スプルースの表面板にメープルの裏横板。
ローズウッドの指板にチェリーのネック。
ヘッドには花のインレイが施されています。
糸巻きは黒檀のパネルを持つエンクローズドの高級品で、
ラコートのギターや高級マンドリンなどを彷彿とさせます。

最近までイギリスの演奏家が使っていた楽器です。
製作されてから半世紀以上が経過しており、それなりの弾きキズなどはありますが、
コンデションは良く、大きな修理の跡もありません。
大切に使用されてきたことが伺えます。
ネック反りもなく、弦高も適正です。

軽く弾いてもくっきりした音で良く鳴る楽器です。
ロシア音楽に本気の方に使っていただければと思います。


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