ラミー系オリジナル19世紀ギター (プレゼンテーションモデルと高級モデルの2台) 
フランス、1880年代
  

作り、状態、弾き心地、音の良いオリジナル・フレンチ・ギター2台です。

どちらもフランスの楽器製作/販売会社ラミー(JTL)のデザインによっています。
もともとJTLは管楽器製作で知られており、ギター製作はミルクールとパリのギター工房にOEMで作らせていました。
実際の製作者には美しいギターで知られたオーブリー・マリエや、
ラコートのギター製作を請け負っていたブルジェールなどの名もあり、名器と言える楽器も少なくありません。
今回の二台のギターもそのような楽器です。

その1:オーブリー・マリエ(?)作
価格応談


最高級プレゼンテーションモデルです。
JTLのラベルがあり、実際の製作はほぼ確実にミルクールの製作家オーブリー・マリエの手になるものだと思われます。
オーブリーのギターは材質や工作精度の高さ、美しい装飾で定評があります。
私もこれまでに多くのギターを見てきましたが、この様な楽器を見ると惚れ惚れします。

上質のスプルースの表面板。一面に螺鈿の装飾があります。


今ではあり得ない最高級のハカランダによる裏横板。鯨ひげのパーフリングがあります。

裏板、横板共に大きな修理跡は見当たりません。

指板は本物の真珠母貝にエングレービングが施されています。信じがたいほど精緻な出来です。



美しいヘッド。マシンは象牙のつまみをもつEon。ラコートやトーレスにも使用された工房です。


弦長630ミリ。
材料、作りと状態の良さを反映して、健康的に美しい音で良く鳴ってくれる楽器です。
音色は力強さの中にも暖かみと甘さがあり、装飾された楽器特有の語るような響きを持っています。
弦高は低く、大変弾きやすいギターです。
 
この様なギター大変稀ですし、これからは見つけることもより難しくなるでしょう。、
姿、音共に美しい19世紀ギターをお探しの方の専門家か真摯な愛好家に使っていただければと思います。


 


その2:ブルジェール(?)
価格応談


ラベルはありませんが、ほぼ確実にブルジェールによりJTLのために製作された楽器だと思われます。
ブルジェールは1850年ころからラコートのOEMを行っていた製作工房で、その工作精度の高さには定評があります。
この楽器は、JTLの通常のラインナップ中、高級モデルの一つです。

非常に質の良いスプルースの表面板。


繊細な螺鈿の装飾があります。
 

裏横板は現代ではあり得ない柾目のハカランダ。


鯨ひげのパーフリングがあります。


糸巻きはEonの高級品でつまみは本真珠貝です。


質の良い音で良く鳴るギターです。弦長620ミリ。
↑の装飾されたプレゼンテーションモデルに比べると、より骨太に悠々と鳴る感じでしょうか。
このあたりのギターは19世紀初頭のギターよりもモダンギターに近いところがあり、
モダンを弾く方にとっても扱いやすく、鳴らしやすい楽器と言えます。


  


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