英国製リュートX2 (それぞれソフトケース、ハンドブック付き)
スティーヴン・バーバー作 テナーリュート(弦長62cm)、ロンドン、1977年、 予価43万円
ジョー・デュセポ作 アルトリュート(弦長55cm) ロンドン、 価格28万円
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英国製ルネサンスリュート2本です。
この種の楽器はルネサンス初期からバロック初期まで使われました。
その応用範囲は広く、16世紀初期のフランチェスコ・ダ・ミラーノの作品、フロットラの伴奏から、
17世紀初めのダウランドやピッチニーニのソロ、アンサンブルまで使えます。
どちらも非常に良い状態と鳴り方です。
日本で試奏可能。
ソフトバッグとリュート教本が付属します。
7コース・ルネサンス・リュート
スティーヴン・バーバー作 1977年 ロンドン
予価43万円
試奏動画:ト短調のプレリュード
およそリュート製作家に興味ある方で知らない人は居ないでしょう。
リュート製作のパイオニア、名工バーバーの初期作品。
バーバーは初めて歴史的コピーを作った製作者のひとり、
1970-90年代に活躍したプロリュート奏者で、
彼の作品を演奏しなかった人は居なかったほどです。
私も彼の11コースを愛奏していました。
今回の楽器は、彼が親しい友人のために特別に製作した7コース。
アーモンド型のフライ/マーラーモデルです。
弦長62センチのテナー。
現状ではA=415の①G調弦ですが、半音程度の上下は可能でしょう。
最上級の材料が使われ、工作も非常に丁寧です。
表面板に割れの修理、経年変化による着色が見られますが、
綺麗に調整されており、弦高などコンデションは最上です。
また作られてから約半世紀経った、深い響きも魅力です。
好き好きはあるとしても、現在入手できるレプリカリュートとして
最上の1本であることは間違いありません。
バーバー氏は健康上の理由から、
晩年の楽器の仕上がりには難があり評価を下げましたが、
数年前に物故、楽器は再評価されつつあり、
最盛期の楽器の入手は至難です。
ハーゼの飛ぶ最高級のスプルースの表面板
アッシュの裏板
黒檀巻きのネック
ペアーとブラックウッドのペグ
ナイルガットとKF弦
ダブルフレット
6コース・ルネサンス・リュート
ジョー・デュセポ作 2020年 ロンドン
予価28万円
試奏動画:リュートの為の小品
試奏動画:カム・アゲイン
試奏動画:パッサメッツォ
イギリスの新進女流製作家ジョー・デュセポの6コース。
イギリスのよく知られたプロ奏者の使用楽器です。
通常の楽器よりも一回り小型、
弦長55センチのアルトリュート。
現状ではA=415の①A調弦(あるいはA=460の①G調弦)
になっていますが、全音程度の上下は可能でしょう。
ソロ、一般的なアンサンブル、歌曲に用いられるリュートととしては、
最小のサイズです。
(これ以下の弦長では低音にガット弦が使えない)
全体の形は洋梨を思わせる中世/初期ルネサンス型。
ボディはいまや非常に貴重な心材と偏材で色の異なるイチイ。
ブリッジと指板はペアー(梨)。
この形状の小型のリュートは16世紀の絵画に多く描かれていますね。
ことにマグダラのマリアが弾いている絵画はよく知られています。
アルトリュートらしく、明るく張りのある音で鳴る楽器です。
小型なので子どもさんや手の大きくない人にも向いています。
アルトリュートは16世紀に愛奏されましたが、
オリジナルが残っていないこともあり、
現在作られている楽器も少なく、希少です。
ルネサンス音楽がお好きな方、手の小さい方、子どもさん、
古楽器の初心者の方にもお勧めしたい楽器です。
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メイル