特別企画:!スモール・ギター・フェア!
希少な小型ギター2台:テルツギター(弦長54センチ)とクイントギター(弦長46センチ)


(左からフルサイズ、テルツ、クイント:今回売却するのは右の2本です)
お気軽にご質問/お問い合わせください。


現在、ギターは弦長65センチあたりが標準とされていますが、19世紀から20世紀前半にかけては、
製作家のポリシーや演奏者の好みにより、59センチから66センチくらいの幅がありました。

また、通常のギターよりも3度高く調弦されるテルツギター、5度(あるいは4度)高く調弦されるクイントギター、
そして長い低音弦を持つコントラギターなども作られ、主にアンサンブルに使われています。
テルツはそれなりの数作られた筈ですが、現在は希少、クイントにいたってはまず見ることはありません。

今回はそのテルツとクイントの2台まとめての売却です。
19世紀ギターのアンサンブルや、19世紀ギターオーケストラ?などに活用していただければと思います。


その1:ヴィンセント・ゲノー作:テルツギター、 パリ、1931年(修復年?)

大変珍しいフランス製の小型ギターです。弦長54センチ
良い材料と独特の美学によって作られた瀟洒なギターです。

ラベルはパリのヴィンセント・ゲノー。現在でも楽器製作者が多く工房を構えているローマ通りの住所です。


ハーゼの飛ぶスプルースの表面板。ブリッジはなかなか凝っています。黒檀の指板。


非常に美しいメープルの裏板です。この小さなギターを作るのに並々ならぬ意欲が伺われます。


ネックには黒檀が植えられており変形を防止しています。


機械式の糸巻き。


響きは幽玄とでも言えるでしょうか。見かけ上の音量はそれほどでもありませんが、
まるでボディの中に小さなアンプでも入っているかのように良く響きます。
テルツとしてだけではなく、音と形の美しい小型ギターをお探しの方にうってつけの楽器です。
また、それなりに丈夫に作られていることから、ロウテンションの金属弦にも対応するのではないかと思われます。


その2:無銘 クイントギター、ドイツ、20世紀初頭


非常に珍しいクイント・ギターです。弦長は46センチ。私自身このサイズのギターを見るのはほぼ初めてです。
ドイツもしくはオーストラリアで作られたシュウタウファー派楽器で、製作年代は1890年ー1930年ころでしょうか。
ドイツではワイスガーバーやハウザー一世が活躍していた時代ですね。
ウィーン/ドイツ系の楽器らしく、かっちりと作られています。

良質のスプルースの表面板。表面板は幅広のデザインで、ブリッジはマーチン系です。

表面板とロゼッタ周りには繊細な白黒のパーフリングがあります。

裏横板は虎杢のメープルで美しい木目を持っています。
裏板には再接着の跡がありますが、
割れなどはありません。


ネックとヘッドもメープルでしょうか。


ヘッドは機械式糸巻きを持っています。糸巻きの調子は良いです。


指板もシュタウファー系のデザインですね。



左から:ハウザーの通常サイズ(弦長63センチ)、ハウザーのテルツ(59センチ)、出展楽器(46センチ)

0フレット幅38ミリ。基本的にアンサンブルの旋律楽器と捉えるべきでしょうが、慣れるとソロの曲も弾くことが出来ます。
この時代の小型の楽器は残っている数が少なく、当HPでもこれまでに一台だけ超小型のミニチュアギターを取り扱いました。
あの楽器も非常に良くできたものでした。

フルサイズのワイスガーバーとミニチュアギター

鳴り方は開放的で楽しげです。アンサンブルの高いパートを受け持つのに向いている楽器だと言えるでしょう。

19世紀ギターに興味を持つ方でひと味違った楽器をお探しの人、アンサンブルを弾かれる方にお勧めできます。、
また子供用の19世紀ギターとしても活用していただければと思います。


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