スモール・ギター・フェア(希少な小型ギター4台)
テルツギター(シュタウファー系レニャーニモデル、弦長58センチ) 
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テルツギター(弦長54センチ)、
クイントギター(弦長46センチ)、
バンビーナギター(弦長37センチ)
日本での試奏が可能です。お問い合わせ

左から:テルツ(レニャーニモデル)、テルツ、クイント、バンビーナ

現代のギターは弦長65センチあたりが標準とされていますが、19世紀から20世紀前半にかけては、
製作家のポリシーや演奏者の好みにより、59センチから66センチくらいの幅がありました。
また、通常のギターよりも3度高く調弦されるテルツギター、5度(あるいは4度)高く調弦されるクイントギター、
7度あるいはオクターブ高いバンビーナ、そして長い低音弦を持つコントラギターなども作られました。
テルツは希少、クイント、バンビーノにいたってはまず見ることはありません。


今回はそのテルツX2、クイント、バンビーノの4台の売却です。
19世紀ギターのソロ、アンサンブルや、19世紀ギターオーケストラ?などに活用していただければと思います。

その1:テルツギター(シュタウファー系レニャーニモデル)19世紀中庸 価格24万円

無銘ですが上質のテルツギターです。シュタウファーの開発したレニャーニモデル。
非常に良いコンデションの表面板。


指板が表面板から浮いているフライングフィンガーボード。弦高の調整機能は無いタイプです。

上質のメープルの裏横板。良い状態です。



シュタウファー型のヘッド。糸巻きは換装されているかもしれません。


弦長58センチはテルツとしては大き目ですが、演奏会用の楽器だったのかもしれません。
ショートスケールのギターとしても使用できます。



力強く、また品よく響きます。このギターでシューベルトなどを弾いてみたいものです。

テルツギターは19世紀には非常に人気があり、ジュリアーニなどの作品は勿論、通常のギターの作品を弾くことも多かったようです。
同じ作品でもこの小型ギターで弾くと非常に違って響き、新しい発見もあり楽しい経験です。


その1:バーデル作:テルツギター、ミッテンヴァルト(ドイツ)、19世紀後半ー20世紀初頭
価格18万円



典型的なテルツギターです。弦長54センチ。


良質のスプルースの表面板。いくつかの亀裂がありますが修理されています。


非常に美しいメープルの裏横板。


黒塗りのネック。反りのない良い状態です。


糸巻きの調子も良好です。


テルツギターらしく、明るくレガートに響く楽器です。
テルツギターのための作品は、ジュリアーニのコンチェルトをはじめとして大変充実しています。
通常のギターのための曲ももちろん演奏することもでき、手の小さな人や子どもにも向いています。


その2:作者不詳:小型ギター(クイント?)、 ドイツ/オーストリア、19世紀中庸
価格28万円


非常に珍しい19世紀中庸のクイントギターです。弦長465ミリ。

良い材料と工作精度で作られており、表面板には真珠母貝の装飾があります。
便宜上「クイント」としましたが、富裕な女性か子弟のために作られた小型ギターかもしれません



胴体内部にはスペイン(マドリッド)のラベルが貼られています。
おそらくはこの楽器の所有者のものかと思われます。


裏板はウォールナットかローズウッドでしょうか。ネックとヘッドはエボナイズされています。


ペグ式のヘッド。使い勝手は良好です。

明るい音で良く鳴ってくれる楽器です。 


その3:無銘 バンビーノギター、ドイツ?20世紀初頭
価格24万円

バンビーナはイギリスのギタリスト/教育者プラッテン夫人により開発され、旅行用また子供用のギターとしても愛好されました。
今回の楽器は弦長37センチ。作りも凝っており非常にキュートです。


表面板は真珠母貝と木材で豪華に装飾されています。


美しい木目を持つメープルの裏横板。


ネックとヘッドはエボナイズされています。

マシンは交換されているかもしれません。使い勝手は良好です。

明るい音で楽しく響いてくれる楽器です。

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